扇四呉服店 中村屋 家訓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 扇屋(伴家)に奉公していた四郎兵衛が、屋号の一字を譲り受け、「扇四呉服店」と称して現在の地に享保5年(1720年)に開店したことに始まります。 3代目が京都・大坂に出店するなど店を拡充し、5代目は初代八幡町の収入役として活躍しました。 9代目となる今日も創業以来の[呉服]を商う(株)扇四呉服店として地域と共に歩んでいます。

  

(参照:近江八幡観光物産協会) 

http://www.omi8.com/annai/goroku.htm

 

 ■ 近江商人とは

 近江商人とは近江で商いを行う商人ではなく、近江を本宅・本店とし、他国へ行商した商人の総称で、個別には「高島商人、八幡商人、日野商人、湖東商人」などと呼ばれ、それぞれ特定の地域から発祥し、活躍した場所や取り扱う商品にも様々な違いがあるのも特徴です。

 

■ 近江商人のまちは、あきないのこころを、いまも誇りにしている

 楽市楽座の自由商業主義のもと、活発に活動を続けた八幡商人たちは、秀次没後まもなく天領となった近江八幡の町から、天秤棒を肩に全国に活動を広げます。

北は北海道から南ははるか安南(ベトナム)やシャム(タイ)まで進出し、当時まだ発展途上であった江戸にもいち早く店を出しました。

明治以降、社会が大きく変転する中で日本経済の近代化にも八幡商人をはじめとする近江商人たちが大きく貢献しました。

彼らは、買い手よし、売り手よし、世間よし、という三方よしの理念を商売の姥本基本とし、自ら利益のみを追求することなく、社会事業に大きく寄与しました。

その勤勉で潔癖な倫理観には、改めて深く考えさせられるものがあります。

八幡商人たちが残した財産は、形にのこるものばかりでなく、むしろ、その精神に大きく価値があるといえます 

 

 

(参照:人間力.COM

http://chichi-ningenryoku.com/?p=677

  

扇四(おうぎし)呉服店中村屋の家訓       

 

私の友人の老商に店の盛衰の原因は何かと質問すると、 老商は次のように答えた。

 

「適切な場所を選び、適切な商品を商い、 その際、利益を薄くして得意客を敬い、 質素倹約を旨として、主人は油断することなく、 また使用人は骨身を惜しまず働く。 これこそが家業が発展する基本であり、 その基本を行えば、お客は集まり、店は必ず盛んになる。

 

そのようにして大店となり、財を成し、 蔵が建つほどになり、親族は敬い、 同業者も従うようになると、その店の権威は高くなる。 そうすると、主人はそれを誇るようになり、 使用人も怠けるようになる。

 

この時に衰退の兆しが現れるものだ。 これが世の道理である。 だから、家業が成功して盛んになってきた時には、 主人も使用人もすべて勉励を心がけ、 決して油断なく一日中栄利が増えるようにすれば、 ますます家業は盛んになる。

 

これに反して、主人も使用人も驕って威を奮い、 日々安心して家産は永久になくならないと思い、 そのうちに秋風が吹くことを知らないでいると、 衰退が始まるものであり、俄かに問題が起きて、 初めて衰退を知ることになる。 その段階では、もはや挽回することはできない。

 

この分かれ目を知るのは大変難しい、 しかし私はあなたのために一言助言しよう。 貴賎貧富にかかわらず、他を軽侮する気持ち、 驕(おご)りが心に起こったら、その時が衰退の始まりであり、 衰退をもたらす諸々の問題はここから起こってくるものだ」

 

この言葉は間違いのない真理であると深く感じ、 ここに世の人々に知らせるものである。

 

【原文】

 

我が友人一老商に市店盛衰の原由を問ふ。

 

老商答て曰く、夫れ基本に応して其地を撰み 適宜の物を商ふに薄利を以し得意を敬ひ 質素を旨とし主人は油断なく召仕は骨を折る。 是れ其家の興るべき基礎にして 衆客の方向悉く此家に帰すべし。

 

何ぞ盛大に至らざらんや。 而して意に大店と成り登り財を積み庫を建て 親族敬し同業服し其威自ら高く其権自ら強く 主人誇り召仕懈り始て茲に衰頽の兆しを顕はす。 是れ一般の通理なり。 去れば家の盛ならんとする時は 上下悉く意を勉励に用ゐて一髪の透なく 朝夕栄利の増加するを視る。

 

此を以て益々盛なる也。 若し衰んとするに及ぶ時は之に反し主僕相倶に 威権を振ひ寝食座臥只安心して永世不朽の家産也と思ふて 敢て其習しに梧葉秋風の生ずるを知らず。

 

患難頓に来たって始めて自ら其衰ふるを視る。

 

此を以て困窮意に挽回す可らざるに至る也。 此境を知る事最難しと雖とも我れ足下の為めに 深秘を惜まず一語以て告げん。

 

凡そ人貴賎貧富を論ぜず他を軽蔑侮視するの念 胸間に発せば是れ則其衰頽の気の生する所ろ 百般の災害是より襲来すべきなりと 此言や百発百中決して違ふ事なし 我れも深く感じて世の蒙者に報ず。

 

 

 

  

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