剣菱酒造 『古今第一』

 

 

 

 『古今第一』

 

 

 

 剣菱酒造 1505年創業(鉄砲伝来が1543年です)

 

兵庫県神戸市にある神戸剣菱酒造は創業から507年以上、蔵名と同じ「剣菱」ブランドを販売しております。 

赤穂四十七士が討ち入りの前に蕎麦屋の2階で剣菱の杯を交わしたという伝承もあるほどの歴史ある蔵です。

 

  

創業以来、その味を変えることなく現在まで継承され続けてきた剣菱。長い歴史のなかで、酒造家の交代や戦争、震災などさまざまな出来事に見舞われ、かつての造り手たちが残した記録の多くは失われました。それでも、こうして歴史を振り返ることができるのは、かつてのお客さまの“思い出”のワンシーンのなかで今も剣菱が生き続けているからこそ。さまざまなお客さまが、さまざまな思いで剣菱を飲み、ときに喜び、ときに涙し、ときに覚悟し、ときに失敗し……。時代ごとに環境や立場は違えど、剣菱は多くのお客さまの生活に寄り添って今日まで歩んできました。造り手と飲み手、その両者が500年かけて築いたドラマ。そして、その両者によってこれから築き上げられていくドラマ。それが、「剣菱の歩み」です。

 

 

■「下り酒」が江戸を席巻

 

酒の流通が馬による陸運から船による海運へと移行し、上方と江戸を行き来する伝法船(樽廻船)が就航するや、伊丹酒は江戸で大ブーム。「下り酒」(当時は現在と逆で、京都へ行くのが「上り」とされていた)と呼ばれて重宝され。ちなみに、元禄6年(1693)の江戸の総人口は推定60〜70万人。当時の「下り酒」の出荷量で全人口ひとりあたりの消費量を算出すると、なんと1年間で約4斗(一升瓶40本分)。

 

江戸では上方から下ってこない酒のことを「下らない酒」と呼び、これが面白みのない物事を指す「くだらない」の語源であるといわれるほど、「下り酒」は江戸の人々を魅了した。

 

 

『古今第一』の意味

 

剣菱の商標とともに記された「古今第一トス」の文字。「昔も今もいちばん良い酒である」といわれた剣菱を「今」に受け継ぐ覚悟を表した家訓です。

 

『剣菱』は徹底的に、品質にこだわります。終戦を挟んだ前後5年間は、剣菱ブランドの日本酒は製造しませんでした。物資不足による統制経済の下、割り当てられたコメでは良質の酒は出来ないと考えたからです。

 

現在、剣菱は広告宣伝活動をほとんどせず、ホームページすら最近までなかったそうです。『余計なところに金をかけるより、原料となるコメに資金を投じる方が経営効率が高い』と白樫社長。同社の原料米は『山田錦』と『愛山』。愛山は栽培が難しいが、山田錦より優れた酒米との評価があります。40年前から兵庫県内の農家と試行錯誤しながら栽培に取り組み、ほぼ独占的に調達しています。

 

2011年3月期の年商は48億円。戦後の混乱期を除き、黒字経営を続けます。米マイクロソフトが投資を優先するため、無配を続けたように、資金の外部流出を防ぐため配当はしていません。阪神大震災では8つの酒蔵のうち7つが倒壊しましたが、強い財務力を支えに、自己資金で蔵の再建を果たしました。

 

『質実であれば変動せず、変動しなければ永続する』。江戸後期の文人『頼山陽』は剣菱の長寿の秘訣をこう記しました。愚直に酒造りに励めば、ブランドは保たれ、輝きは増す―。白樫社長の信条です

 

 

 

 

 

 『古今第一』

 

 

 

 

 

 『東海道五十三次』(隷書版)のなかに描かれた剣菱。

 

(参照:剣菱百景 会社案内 蔵元通信)

http://www.kenbishi.co.jp/history/

 

 

「古今第一トス」という誇り。 「味を変えない」という覚悟

 

永正2年(1505)以前の創業以来、伊丹から灘へと醸造の舞台を移しながら、500年以上にわたり剣菱は造り続けられてきました。私どもの原点は、江戸時代末期に書かれた「守貞謾稿」(のちの「近世風俗史」)のなかで剣菱の商標とともに記された「古今第一トス」の文字。「昔も今もいちばん良い酒である」といわれた剣菱を「今」に受け継いでいることに、強い誇りと使命感を持っております。

 

500年のときを経て今に至るまで、五家におよぶバトンの継承や、戦争、震災、そして淡麗辛口ブームの到来など、危機とも試練とも呼べる出来事がいろいろありました。それでも、「古今第一トス」の精神のもと技と感性を磨き、昔と変わらない味を、昔と変わらない商標とともに提供し続けてまいりました。

 

そもそもお客さまからいただいたお代金は、「この酒がおいしいからこれからも同じ酒を造り続けてください」という願いが込められたもの。つまり、剣菱の味は、かつての造り手たちが守り続けてきたものではなく、かつての造り手とお客さまとで守り続けられてきたものといえます。500年間この味で評価をいただいてきたのですから、今後もお客さまからいただいたお代金を原材料や酒造りの手間隙に惜しみなく使わせていただくことで、引き続き剣菱の味を潔く守り、お客さまへとお届けする。それが、今の時代に剣菱を受け継ぐ私どもの務めであると確信しております。

 

また、私どもが剣菱を造るうえで心がけているのは、先代(2代目社長)・白樫政一の訓えである「止まった時計のままでいる」ということ。そのときどきの流行に合わせようとして時計のスピードをその都度速めてしまっては、24時間の間に一度として時計の針が正しい時間を指すことはありません。でも、時代がどう移り変わろうと常に止まった時計のままでいれば、24時間の間に必ず2回は時計の針が正しい時間を指します。なにより、剣菱は多くのお客さまの特別なひとときにも寄り添わせていただいている酒。剣菱の味が変わらなければ、お客さまは剣菱を飲むたびにその思い出を甦らせることができます。お客さまの思い出のなかで剣菱の味が生き続けている限り、「止まった時計のままでいる」ことは剣菱の義務であるといえるでしょう。

 

いにしえより不変の「古今第一トス」という文字、そして、墨くろぐろと縦、横ひと筆ずつの商標。剣菱の揺るぎない精神と原点は、多くを語るより、このことがすべてを物語っています。今後も剣菱は、不変の美を貫き、酒文化を未来へと継承していく所存です。そして私たちは、昔も、今も、これからも、感謝の気持ちを込めて世に愛される酒を造り続けてまいります

 

 

  

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