盆栽から「BONSAI」へ 盆栽家の家訓

 

 

 

 

 「絵描きに負けるな」

盆栽は生きた植物で自然の風景を表現するもの。風景画を描く画家の表現力に盆栽家として力量で負けないよう、精進を怠るなという意味

 

 

  五代に渡って守られる家訓  

「SEIKOU-EN(清香園)」は五代に渡って盆栽を扱っております。そして、その家訓の一つに「美との調和」というものがあります。日頃から「盆栽も、盆栽をつくる過程も、諸事万般、美と調和していなければならない」という四代目である父の叱咤が、私を鍛えているのです。また、当店では、いわゆる「江戸前」を継承しております。それは、下町に創業した当時から伸びやかな枝ぶりと、細幹の味わいを重視するという、当時から続く作風です。私達が盆栽の手本とする自然樹の姿は千差万別。山野にある木々を手本とし、伸びを重視する「江戸前」の作風を一子相伝の感性としています。  なお、我が家には「手前(自分)の飯よりも、盆栽の水が先」「庭の水がめは常に満杯にしておけ」という家訓もあります。何よりも、盆栽の命である水を確保しておくことが大前提なのです。そこで当店では、自家水道で水をくみ上げ、水やり用の水として使用しているのです。

 

(参照:WENDY-NET) 

https://www.wendy-net.com/nw/essay/318.html

 

 盆栽家 山田香織さんのエッセーより

 

盆栽と聞いて、ご隠居さんの趣味を連想されるのは一昔前の話。今や海外では多くのサークルを有し、世界盆栽大会(4年に1度開催)は2017年に発祥の地、さいたま市で開催が予定されている。私が生まれ育ったのはその名もさいたま市北区盆栽町。幕末から続く盆栽園に一人娘として育った。わが家の家訓に「絵描きに負けるな」というものがあり、これは「盆栽は生きた植物で自然の風景を表現するもの。風景画を描く画家の表現力に盆栽家として力量で負けないよう、精進を怠るな」という戒めである。

 

 盆栽と一般的な鉢植えの違いは、この「自然の再表現」「植物の姿を通じた絵心」が鉢の中の植物にあるか否かが大きなポイントとなる。だから盆栽の世界では「自然が手本」と教えられる。盆栽というと松のイメージを持たれる方が多いと思うが、単に松を鉢で育てて剪定(せんてい)の作業を楽しむのが盆栽ではなく、その松が風景画や襖絵に登場するような松と比べても観賞価値があるものを目指すところに面白さがある。

 

 盆栽に従事して16年目になるが、そんな私が強く感じることは「盆栽を育てるようになると、日本の原風景を知りたくなる。旅に出たくなる」ということだ。表現する側としては、自分の中の引き出しに「こんな風景を描きたい」「こういうところの松はこういう姿をしているのか」「なんて美しい景色なんだ」と具体的な日本の景勝地への思いが多ければ多いほど、それが間接的に盆栽づくりの際の糧となる。それは手本となる風景を知ることになる。まだ肌寒い高原に春を告げるカラマツ林の新緑、滝や渓流沿いの霧がかかる中で見たイワガラミの花、真夏の岸壁で海風に負けず葉を伸ばす松の力強さ、収穫の時を告げるススキの穂やコスモスの花、野鳥に狙われる柿の実、厳冬期の古寺でみた苔庭の美しさ。出合った風景やその時の温度、風、湿度、日の強さ、時刻といったものをただ自分の中に流し込んでおきたくなる。そして、いつかそれが盆栽の姿を通じて再現すべき手本となる。

 

 だから、主宰する盆栽教室の生徒さんも「盆栽をはじめて、山歩きが好きになった」「庭園めぐりが趣味になった」とおっしゃる方が多い。

 

 私たちの日本文化は「縮みの文化」と聞いた。大きな世界を小さな空間に凝縮し、無駄を省き、見立てという想像力に培われた世界を自由に解釈する。日本の国土は美しい。日常的に旅に出ることはできないが、日常生活の中で、盆栽を育てると新しい発見が持てるはず。

 

 小さな鉢の中で、あなたのお気に入りの景色を楽しんではいかがだろうか。命ある植物は健気で愛おしく、思い出への回顧と共に、あなたの日常に心をほぐすひとときを与えてくれるはずだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

盆栽(ぼんさい)とは、草木を鉢(盆栽鉢、盆器)に植えて、枝ぶり、葉姿、幹の肌、根及び鉢、もしくはその姿全体を鑑賞する趣味。自然の風景を模して造形するのが特徴である

 

画像は、上杉謙信が姉に贈ったと言われる盆栽『謙信峠』、樹齢800年以上の盆栽と考えられ売りに出されれば時価1億円をこえる作品です。盆栽は日本で発展した独自の文化であり、いま世界中の愛好家から厚いまなざしを集めています。鉢に植えられた樹木は、たえず水やりや剪定をする必要とするなど、大変な手間がかかります。そして、その水やりを800年欠かさないことで、画像のような作品に昇華するのです。1億円と驚くなかれ、800年分の手間と歴史を考えれば、その価値はまだまだ安いものなのではないでしょうか?

 

植物は、自然。そして手間をかけるのは人間。

植物の力をひきだしながらも、そこに人間の見立てを加える優雅な芸術。それが深すぎる「盆栽」の世界観です。

 

■海外で大人気の「BONSAI」 

最近は日本の文化が海外にも広く受け入れられ、多くの外国人が日本を訪れるきっかけになっているようです。アニメや漫画などが「クールジャパン」として海外に輸出され、海外の人々にも愛されているのはよく聞く話です。

 

そして最近ではちょっと意外なものがクールジャパンの仲間入りを果たして話題になっています。盆栽です。日本では「おじいさんの趣味」として受け取られがちな盆栽ですが、海外では芸術、アートという扱いを受けているんです。

 

 

国内外で注目を浴び始めている盆栽ですが、今回はなぜ盆栽が外国人に人気なのか、盆栽は外国人にどんな受け取られ方をしているのかをまとめてみました。

 

そもそも盆栽とは、日本では年配の人、裕福な人が楽しんでいるイメージのある盆栽ですが、盆栽の魅力とは一体何なのでしょうか?

盆栽の姿を借りて「世界」を楽しむものです。鉢植えは植物を植えて、植物自体を楽しみます。しかし、盆栽は盆栽として植えられている松などの植物の姿を借り、その植物で「自然」「世界」を表現するものです。自分の思い描いた風景や懐かしい風景などを植物自体で表現します。

  

つまり盆栽とは世界を作って楽しむものなので、その世界を作っている過程も魅力の1つなのだそうです。自分好みの形の枝にするために、枝を曲げたり、針金を巻いたり色々と工夫するわけですが、そういった過程と作り上げたときの喜びが、何にも代えがたい楽しみになっているようです。

  

なぜ海外に盆栽が受け入れられたのか?

 海外にはガーデニングの文化があったので、その延長線上で興味を持って始める人が多いのではないか、と言われています。特に女性の盆栽愛好家が多いようで、またアートやクリエィティブ系の若者からも支持を得ているようです。

 

海外では盆栽は一種のビジネスとして成り立っています。例えばイタリアでは盆栽の輸入販売会社が誕生しました。日本から盆栽を輸入したり、ビニールハウスで盆栽の栽培をしたりして自国の人々に盆栽を販売しています。

 

おしゃれな通りでも盆栽を販売しているお店があり、デートついでに買っていくのが若いカップルの間で人気になっているようです。

 

盆栽の芸術性の高さは海外でも認められています。しかし、日本人の盆栽への興味のなさを不思議に思っているフシもあるようです。

 

いつも残念に思うのは、日本では盆栽の価値を評価していないようだ。日本人は大切に思っていない。日本政府も行政も盆栽を重視していない。しかし、西洋人にとっては、特に若い人にとって盆栽は大変重要で心に直接響くものである。歌舞伎などは時間がかかるし知識が必要。一方、盆栽は、若い人、老人、子供が、見ただけで、声をなくすほど感動する。

 

こう語るのはイタリアの盆栽界では有名なルカ・クレスピ氏。父親のルイージ・クレスピ氏はイタリアに初めて盆栽を輸入した人だそうで、イタリアのみならずヨーロッパの盆栽界での重鎮として名を馳せた人です。実は上記の盆栽輸入販売会社のオーナーでもあります。

 

偉大な父を持ち自身も盆栽の仕事をしているルカ・クレスピ氏は、盆栽の芸術性を高く評価するとともに、日本の閉鎖的な盆栽業界に憤りを覚えているようです。

 

海外から弟子入りしてくる外国人が増えている! 

日本では縮小してきていると言われている盆栽産業ですが、海外では順調に拡大傾向にあります。そんな中、海外から盆栽の技術を学ぼうと日本にやってくる外国人の方もいるようです。

 

江戸川区で盆栽美術館を主催している盆栽作家の小林國雄さんのもとには、住み込みで常時4〜7人程度のお弟子さんがいるといいます。今まで面倒を見てきたお弟子さんは70人ほどで、その内の20人ほどは外国人だったそうです。

 

外国人のお弟子さんはイタリア、スペインなどのヨーロッパが大半のようですが、親日国として有名な台湾からやってくる人も多いそうです。特にイタリアには盆栽の美術館や専門の大学まであるそうで、日本の美が想像以上に海外で受け入れられていることを感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■大好評発売中!

書籍名: 世界一簡単な「幸せを招く家訓」のつくり方

著者 : 幡谷哲太郎

出版社: セルバ出版

価格 : 1,600円+税

 URL  http://www.amazon.co.jp/dp/4863672063

  

 ■著者 幡谷哲太郎(はたやてつたろう)氏

経歴 茨城県水戸市生まれ。日本青年会議所「徳溢れる心醸成会議」に所属中に家訓づくりを始める。 家訓づくりを広める活動を「家訓ニスト」と命名し、全国160カ所以上、7,000人の受講者に対し、家訓づくりのセミナーを開催。セミナー後に、「家訓を作り、家族での唱和を実践した」という家庭の100%が、「家族に変化があった」と回答するなど、大きな変化を与えている。 セミナー開催数、受講者数、WEBアクセス数、いずれも日本一の実績(協会調べ)を誇り、自他ともに認める家訓づくりのスペシャリスト。現在は、明るい豊かな社会の実現のため、家訓ニスト協会(仮)を立ち上げ、ノーベル平和賞受賞をめざし活動を広げている。