上手な会社のつぶし方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本には400万もの会社があると言われ、それぞれの会社が自社の利益のため日々汗を流しています。しかし、始まりがあれば終わりがあるのも世の必然。ある統計によれば、企業の生存率をはかると実に99%が創業30年で倒産してしまっていることを指摘しています

 

画像は、ダイエーの1号店の様子です。

戦後、中内功によって起業された「ダイエー」は、流通革命をかかげ、いい品をどんどん安く売っていったことで全国に販売網を伸ばしていきました。最盛期の年商は業界トップの3兆円。しかし、時のうつろいは残酷なもので、ダイエーは巨額の債務に苦しみ、営業権を譲渡(倒産)。諸行無常を感じるばかりです。

 

つぶしたくないのに、つぶれる 

それはマーケットの厳しさとも言えるし、あるいは組織のなかに構造的に欠陥を抱えている・・・とも考えられます

 

散る桜 残る桜も 散る桜

そんな滅びの美学を、「上手な会社のつぶし方」として研究してみます。

 

 

■上手な会社のつぶし方 その① 「会社の会議を長くしろ!」

 

 

どんな簡単な問題も、会議を3回へれば、誰も解けない難問となる(マーフィーの法則) 

 

組織をダメにさせるCIA直伝の「サボり方ガイド」が登場し話題になっています。

元ネタは、CIAのスパイが、相手組織にもぐり込んだ際、組織を弱体化させるマニュアルとして紹介されたあ内容です。

内容が面白すぎるのと同時に、自分の会社に当てはめると背筋がぞっとする内容です(*_*) あなたの会社にCIAのスパイはいませんか?

 

 CIA直伝「さぼり方ガイド」(つぶし方ガイド) 

(参照:ネタリカ  http://netallica.yahoo.co.jp/news/20151126-91538065-aspa )

   

①「注意深さ」を促す・・・先々問題が発生するので賢明な判断をすべき、と「道理をわきまえた人」の振りをする。

②結論をださない・・・可能な限り案件は委員会で検討。委員会はなるべく大きくすることとする。最低でも5人以上。

③ライン(指揮命令系統)を厳格に守る・・・意思決定を早めるための「抜け道」を決して許さない。

④会社内での組織的位置付けにこだわる・・・これからしようとすることが、本当にその組織の権限内なのか、より上層部の決断を仰がなくてよいのか、といった疑問点を常に指摘する。

⑤むしかえす・・・前回の会議で決まったことを蒸し返して再討議を促す。

⑥重箱の隅をつつく・・・文書は細かな言葉尻にこだわる。

⑦重要でないものの完璧な仕上がりにこだわる。

⑧重要な業務があっても会議を実施する。

⑨なるべくペーパーワークを増やす。

⑩業務の承認手続きをなるべく複雑にする。1人で承認できる事項でも3人の承認を必須にする。 

  

  

大企業は、みんな真剣に「注意深さを促す」ことや「業務の承認手続きをなるべく複雑にすること」に集中しているような気がします

そしてそんな無自覚な病状を人は「大企業病」と噂します。

 

地獄の道は善意で出来ている・・・ 

従業員さんそれぞれが真剣に働いているのに、業績が伸びない。そんな会社は、大企業病にかかっています。「当たりまえ」と思っている働き方そのものが課題になっているのかもしれません。そして大企業病は、資本金1億円以上の会社じゃなくても、感染してしまう病気です。

 

っていうか、青年会議所の理事会のことを指しているような気もしますね(*_*)

  

  

■上手な会社のつぶし方 その② 従業員のやる気を奪え!

 

ダイエーが倒産してしまった理由の1つに、中内オーナーのワンマンぶりが挙げられます

元役員の証言として以下のような事例があったそうです。

 

「どうかもう一度、オレを男にしてくれ。みんなでオレを助けてくれ」。中内氏は1983年2月期の連結決算で初めて65億円の赤字に転落することが明らかになったとき、東京・浜松町オフィスの14階会議室に集めた幹部社員の前で、床に頭をこすりつけて号泣した。ここから、河島博・副社長を総指揮官とする「V革作戦」が始まる。ダイエーを手術するため、中内氏は当時日本楽器製造(現ヤマハ)社長だった河島氏をスカウトしてきた。

 

V革ではまず、百貨店事業の撤退に着手した。「過去の『ワンマン中内』を知る人には信じられないだろうが、私はこのとき、計画の立案から実行までのすべてを若手に任せた。 

 

在庫管理を徹底して3年後の86年2月期決算では連結利益を黒字転換させた。V革が成功すると中内氏は第一線に復帰し、ダイエーは元の“中内商店”に戻った。河島氏は、中内氏が再建を引き受けたミシン製造会社リッカーの社長に飛ばされた。 

 

そして中内氏がやったことは、長男の潤氏を31歳の若さでダイエー本体の専務に抜擢することだった。「自らの復権と長男・潤を社長にするためのレールづくりに腐心した。これがダイエーが解体される元凶となった」と元役員は証言しています

 

社員を踊らせて、ハシゴをはずす・・・

従業員さん、幹部さん、こんなやり方では、働く意欲がわくわけがない((+_+))

 

あなたの会社でも、「まかせる」っと言われたのに、クチは出してくるし、最終的に責任もとらない上司っていないでしょうか?

逆をいえば、「まかせた」うえで、責任をとれるボスが、かっこいいボスといえるでしょう

 

政界のボス、故・田中角栄はこんなことをいっています

私は小学校高等科の卒業である。しかし、いささか仕事のコツはしっている。われと思わん者は、遠慮なく大臣室へ来てくれ。上司の許可は要らない。何でも言ってくれ。できることはやる。できないことはやらない。すべての責任は、この田中角栄がとる。以上

 

反対をいえば、部下を信じず、責任はおしつける。それが従業員のやる気を奪う上手な会社のつぶし方です^^;

 

 

■上手な会社のつぶし方 その③ 「ビジョンを示すな!」

 

■「経営の神様と社訓のお話し」   

松下電器(現パナソニック)の創業者・松下幸之助さんが生涯つらぬいた哲学が、「水道哲学」です。

 

幸之助曰く、

われわれ産業人の使命も、水道の水のように物資を無尽蔵たらしめ、いかに貴重なものでも量を多く生産し、無代に等しい価格で世間に提供することである。これによって貧乏を追放し、人々に幸福をもたらし、この世に浄土を建設する、これが松下電器(後にパナソニックに改称)の真の使命である」。 

 

■創業者の死という危機をどう乗り切るか?

偉大なる創業者の死というのものは、どの会社にも起こります。

問題は、引き継ぐものは、売上なのか?想いなのか?という課題です。 「事業」を引き継ぐ経営者は多くても、「哲学」を引き継げない後継者が多いのではないのでしょうか?古くから日本の老舗企業では、事業継承のリスクを減らすため、「社訓」というツールが 用いられています。これは、昭和、平成になっても同じことが言えそうです

 

大きな売り上げがあると、その売り上げを守ることは当然のこと・・・と思いがちです。しかし、「常識」と思われる選択の中にこそ、創業者なきあとの罠がまっています。松下幸之助さんは、「世界文化の寄興」を目的とし、その手法として、電器を使っているにすぎません。目的と手法の取り間違えが、創業者から、後継者への引継ぎの中で一番難しい点なのかもしれません。

 

幸之助の死後、パナソニックがとった施策はまさに哲学なき迷走に落ち込んでいきます。そして近年、経営危機の報道にまで至りました。後継の経営者達が、「常識」と思われた判断がことどとく失敗した悲劇なのです。 では、パナソニックは、何に帰るべきなのか?やはりそこは、哲学があり、綱領であるべきです。 そのために、今一度、松下幸之助が打ち立てた綱領に戻る必要があるのではないでしょうか? ここで、生前の業績をたたえながら、綱領の分析をします。

 

■松下幸之助の歩み

戦後、松下幸之助は、GHQから公職追放の憂き目にあいます。この時、労働組合から追放取り下げの嘆願がでて、外人さん達は驚くことになります。内部留保をとりくずし社員の雇用を守ってきた事実も公になり、嘆願は認められ幸之助は、実業界の第一線に復帰することになりました

松下電器は、綱領にあるとおり、社会貢献を第一義に、そのためにも社員の人としての在り方を訴求する会社でした「松下は、人間をつくる会社です。あわせて電気製品もつくっています。」社員にそういわせるよう指示したとの逸話も残っています。

 

■創業者の死後、経営者は何をしたのか?

まず、ブランド名の統一。松下電器、ナショナル、パナソニックを、パナソニックに統一され社名も変更されました。この案件は、幸之助が大反対であったと言われています。ブランド統一でもたらされる「利」は、効率。そもそも、水道哲学に、ブランドという概念が似合いません。

じゃんじゃん作って、じゃんじゃん売れば、結果みんなが幸せになる(幡谷意訳)という哲学に、ブランドイメージとかは、邪魔でしょう^^ そしてこの手法を韓国勢がとりいれ、飛ぶ鳥を落としまくっているあたりも、時代の皮肉です。

 

そして業績悪化にともない、人間をつくる会社は、派遣ぎり、リストラっという選択をしていきます。苦しい時代にこそ、綱領をまもる姿勢がほしかった・・・ その他にも、テレビのナショナル劇場の廃止というのもありました、おじいちゃん、おばあちゃんのバイブル「水戸黄門」の放映がなくなったのも、一連のリストラの影響でした。・・・幸之助さん、怒っているだろうな^^;

 

たとえ、失敗しても一から同じ会社をつくってやる!という気概が、創業者にはあります。つまり、売上なんて屁とも思っていない。そして無くなっても、最初に戻るだけだと「博打」(思い切った手段)を打てるのも、創業者の特徴です。引き継いだ経営者は、これができない。実は、幡谷もそんなひよっ子経営者の一人です   

 

この時の経営陣のメンタルを分析すれば、カリスマ亡きあと、売上ダウンをすることは、メンツにかかわる!っと必死になっていたことが読み取れます。この時の「メンツ」とは個人の問題。蛇足でいう論理のすり替えです。

  

経営者が追うものは、ビジョンであり、売上さえも、ビジョンを達成させる1つの手段にすぎないはずなのです。 

そして、上手な会社のつぶし方の一番の方法は、経営者がビジョンを語らないことです。

 

三笠山にのぼる第一歩
富士山にのぼる第一歩
同じ一歩でも覚悟がちがう

どこまで行くつもりか
どこまで登るつもりか
目標が
その日その日を支配する

 (松下幸之助も師事した後藤静香の詩より)

 

「目標」とはビジョン。ビジョンとは、社訓であり、綱領です。

会社を上手につぶしたいあなたは、ぜひビジョンを語らないでください!

 

 

そしてつぶしたくないあなたは、①~③の逆を歩むことをおすすめします^^;