海賊を倒した男? すしざんまい木村社長

 

 

 

■信条

人は一人では生きられない

人は人の喜びによって生きられる

 

 

  

千葉県野田市生まれ。1967年、中学校卒業後、F104のパイロットを目指し、15歳で航空自衛隊(航空自衛隊生徒)に入隊。2年9ヶ月で第4術科学校を卒業。その後、18歳で大検に合格。航空操縦学生になる資格を得たが、事故で目を患いパイロットを断念。1974年に自衛官を退官した。

 

その後、司法試験を目指し、中央大学法学部に入学。2年で択一式試験に合格し、1979年に中央大学を卒業。

 

百科事典のセールスマンなど職を転々とし、1974年に大洋漁業(現・マルハニチロ)の子会社入社。当初は三ヶ月のアルバイトで辞めるつもりであったが、司法試験を断念し入社した。新洋商事で魚の仲買人となり、築地市場で多くの取引先を持つようになる。

 

1979年に独立。喜代村の前身となる木村商店を創業した。木村商店で弁当屋、カラオケ店、レンタルビデオ店などを経営し、1985年に喜代村を設立。しかし、バブル崩壊に伴い全ての事業を清算。手元に残った三百万円と、築地時代のコネを活用し、寿司店『喜よ寿司』を開店。2001年4月に築地場外に日本初の年中無休・24時間営業の寿司店『すしざんまい本店』を開店した

 

 

■1匹1億5000万!? マグロの最高値を更新

 

2013年 新春恒例の初セリが5日、東京・築地市場で開かれ、青森県大間産のクロマグロが1匹1億5540万円の史上最高値で競り落とされた。昨年付けたこれまでの最高値(5649万円)の2.8倍で1キロあたりだと70万円。落札者は、すしチェーン「すしざんまい」を展開する喜代村だった。

 

落札されたのは、過去数年と同様、喜代村と「板前寿司」などを展開する香港資本のすしチェーン店の一騎打ちになった。

 

喜代村の木村清社長は「話題づくりを期待しているわけではなく、お客さんに一番いい物を食べてもらいたいと思った結果」と話す。5日夕方以降、店舗で提供する。普段の仕入れ値の100倍以上だが握り1つ128円からと定価で販売された

 

話題づくりではない!とは社長のコメントでしたが、1億円を超えるマグロは、大きなニュースとなり、結果「すしざんまい」の名は全国に知れ渡りました^^ 行き過ぎた価格競争に非難する報道も見られましたが、そのニュースさえも宣伝になっています。一代で巨大寿司チェーンに成長させた木村社長のアイディア勝利ともいえそうです

 

 

■ネットで話題? ソマリアの海賊を倒した「すしざんまい」の社長

 

 

(出典:ハーバー・ビジネス・オンライン) 

http://hbol.jp/77365

  

――「『すしざんまい』の社長が、アフリカのソマリアで、元海賊とマグロ漁をやっている……と話題になったことがありましたね。

木村:今でもやってますよ。ソマリアの沖というのは、キハダマグロのいい漁場なんです。ところが海賊が出るようになり、危なくてマグロを獲りに行けなくなってしまったんです。しかし、聞いてみると誰も海賊とは話していないという。おかしいじゃないですか。海賊といったって相手は人間なんですから。それでさっそく、伝手を頼ってソマリアの海賊たちに会いに行きました。そこでわかったことは、彼らだってなにも好き好んで海賊をやっているわけじゃないということです。だったらこの海で、マグロを獲ればいいじゃないか。自分で稼いだ金で家族を養うという、誇りを持った人生にしなくちゃいかん――と、彼らと話し合ったんです。

――ソマリアの人たちは、内戦で国を失い、無法地帯となった彼らの海が荒らされたため、海賊になったと主張しているそうですが、自力では対抗できなかったのでしょうか……?

木村:口で言うのは簡単ですが……、まず彼らは、マグロ漁の技術をもっていないし、船もありません。マグロを獲ってもそれを入れておく冷凍倉庫が使えなくなっている。獲ったマグロは売らなければなりませんが、そのルートをもっていない。IOTC(インド洋まぐろ類委員会)に加盟していないから、輸出ができなかったんです。じゃあ、仕方がない。うちの船を4隻もっていった。漁の技術も教えましょう。冷凍倉庫も使えるようにする。ソマリア政府にはたらきかけてIOTCにも加盟する。獲ったマグロをうちが買えば、販売ルートも確保できる。こうやって一緒になってマグロ漁で生活ができるようにしていったんです。

――「民間外交」の枠を超えた貢献ですね。なぜそこまで?

ジブチ滞在中の木村社長

ソマリアの隣国のジブチにも赴き、漁業分野の合意書を締結した。’13年に安倍首相がジブチを訪問した際には、ジブチ滞在中の木村社長が首相を表敬訪問するなど、まさにジブチと日本の民間外交の主役となっている

 

木村:いろんな国や国際機関も援助をやっていますが、どれも上滑りのことばかりであまり役に立っていないことも少なくありません。相手の視線に立って、相手の悩みに気がついてあげることが必要なんです。ソマリア沖じゃ一時は年間300件、海賊による被害があったそうですが、うちが行くようになって、この3年間の海賊の被害はゼロだと聞いています。よくやってくれたと、ジブチ政府から勲章までいただきました。

――そこまでして、事業として採算はとれるんですか。

木村:んー。まあ、正直言って今のところまだ採算はとれていませんね。しかし、将来的にはきちんと利益が出る目論見はたっていますよ。それに商売というのは、目の前の利益、儲けのことを第一に考えていたんではうまくいかないものなんです。まず考えなくてはならないのは、どうやったら喜んでもらえるか、何を求められているかということ。それに応える算段をするのが「商売」なのではないですか。

 

 

■商人(あきんど)が果たすべき社会貢献とは?

 

 近年、企業の社会的責任(CSR)が強く求められるようになりました。企業は、利益を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、投資家等、及び社会全体)からの要求に対して適切な意思決定をすることを指します。

 

CSRは企業経営の根幹において企業の自発的活動として、企業自らの永続性を実現し、また、持続可能な未来を社会とともに築いていく活動といわれています。しかしその実情は、企業活動で得た利益から、花を植えたり、掃除をしたりっと、なんだかしょぼい貢献が目立ちます。

 

西欧生まれの経営学を下敷きにしたCSRですが、日本には、商いの中に高い倫理観を保ってきた歴史がありました。 

とくに、近江商人は、三方よしの家訓を伝えてきており、「売り手よし 買い手よし 世間よし」の精神をその代表例として挙げることができます。

 

日本には、日本の道。そして商人(あきんど)には、商人の道があります。

商人は、商売を通じ、社会貢献するのが第一義。お客様に喜んでいただく商いそのものが、社会貢献で間違いありません。

さらに、その商いの仕組みをもって社会を明るく豊かにできたら、なんて素敵なことでしょう。

 

お寿司やさんである「すしざんまい」の木村社長が、本業であるマグロの仕入れの仕組みを使って、世界平和につなげたことはまさに慧眼です。

 

2008年に国連で相次いでソマリアの海賊問題に関する決議が採択された以降、各国海軍の派遣活動が活発化し、アメリカや、EU等、ほとんどの主要国が艦艇を派遣してきました。日本も海賊対策として、自衛隊の護衛艦を派遣して船舶の護衛活動を続けており、2011年には自衛隊初となる常設の海外拠点をジブチに設置し、航空機による監視活動も行っています。

 

 

このような国際社会の警備活動もあり、ソマリア沖の海賊は減少に転じています。

ネットで話題となった木村社長による海賊退治の物語ですが、「すしざんまい」によって、ソマリア沖の海賊が壊滅したかと言われると、言い過ぎ?ですが、その尊いチャレンジは賞賛されるべきものです。(※そもそも壊滅させたのは自分だと木村社長は言っていません)

   

紛争地域の紛争を終結させ、平和な状態へと再建する平和活動のプロセスに、武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)と呼ばれるものがあります。これは武装組織構成員の武装を解除し、教育や職を与えることで、復興の担い手として社会に貢献できるようにする活動です。継続的な平和を維持するためには、かつての武装組織の構成員に、生活できる収入を得るための正業に就かせることが重要です。

 

国際社会主導の事業は、長期の営利事業として立ち行かないことがままあり、民間企業の役割も大きなものです。しかし、現実的に紛争地域かそれに準じる地域で、事業を行おうとする企業は多くありません。経済が立ち行かないと、その国の平和も乱れ、また紛争に逆戻りするパターンも見られます。

 

国際社会の軍事的な海賊対処活動で、海賊行為が上手くいかなくなった海賊たちに、マグロ漁師としての道を与えた木村社長は、重要な活動をしていたと言えます。しかし、海賊行為が莫大な利益をもたらしていた場合、そうやすやすと海賊が漁師になるでしょうか? そして、各国海軍の活動で海賊行為が出来なくなったとしても、海賊たちに他に職のアテが無ければ、海賊以外の犯罪で糊口をしのぐのは目に見えています。つまり、国際社会の海賊対処活動と木村社長の活動は、海賊壊滅のための両輪だったと言えます。どちらが欠けていても、成し得なかったでしょう。

 

善意だけでは国に平和は訪れません。一時的な軍の派遣は、ある種の善意であって、本当の意味での解決とは、海賊行為に走らなくても、家族仲良く生活を送れることに他なりません。

そういった意味からも、ソマリア沖の漁民に、マグロ漁をさせることは、恒久的(ほっておいても)に平和をもたらす奇跡のスキームなのではないでしょうか?

 

人は一人では生きられない

人は人の喜びによって生きられる

(木村社長の心情・HPより)

 

 

「すしざんまい」の挑戦が、一企業の枠にとどまらず、日本の国際貢献の新しい形として定着していくことを祈念します。

 

 

参照:

http://bylines.news.yahoo.co.jp/dragoner/20160121-00053658/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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