老舗企業ランキング

老舗大国No.1

社訓にまつわるお話し

 

 

 

  

 画像は、茨城県土浦市の柴沼醤油さまです。 

土浦は、醤油の関東三大醸造地として知られ、柴沼醤油は、創業が元禄元年。300年をこえる老舗企業です。あなたの街にも、古い企業はありませんか?アメリカ建国の独立宣言があった年が、1776年。それよりも古い企業があちこちにあるっというのが日本の商業の歴史です。

 

日本は世界一の老舗大国です。世界には創業200年をこえる会社が5000社あると言われる中、日本には6割をこえる3000社が存在しています。

 

ここで、老舗企業ランキングを紹介させていただきます^^ ちなみにこのランキングの7位までは、そのまま世界中での老舗ランキングとイコールです。老舗オリンピックでは、金・銀・銅の独占しています<(`^´)>

 

世界老舗ランキング

1位 578年   金剛組     建築業

2位 589年   池坊華道会  生け花

3位 705年   慶雲館     温泉旅館

4位 717年   古まん     温泉旅館

5位 718年   善吾楼     温泉旅館

6位 771年   源田紙業  

7位 803年   シュティフツケラー・ザンクト・ペーター(オーストリア) レストラン

8位 864年   パリ造幣局  (フランス)

9位 885年   田中伊雅仏具店

10位886年   王立造幣局  (イギリス)

  

単に古いだけでなく、今も大きな経済活動を続けている会社も多いのも特徴で、一例をあげれば、ゼネコン大手の竹中工務店は、1610年の創業にして、年商は1兆4000億、従業員は1万2000人をこえています。

 

豊臣家がほろんだ大阪夏の陣が1614年。そして徳川家さえも、280年で天下を明け渡す中、400年に渡り商いを続ける竹中工務店の歴史は、もう1つの大河ドラマなのではないでしょうか?

 

竹中工務店をはじめ、多くの老舗企業には、戒めを記した「家訓」が存在しています。口伝を含めれば8割の企業に家訓があるそうです。老舗企業の中でも世界一の古さを誇るのが、金剛組です。578年、四天王寺建立のため聖徳太子によって百済より招かれた宮大工により創業。法隆寺建立の他、日本における宮大工の草分けとして、現代でも多くの神社仏閣の修理、再建をてがけています。

 

また小売業で年商日本一を誇るイオングループ(売上8兆円)の前身は、呉服店の岡田屋であり、その歴史は250年をこえ、アメリカ建国よりも古い会社です。古さに加え、その数、そして多様さも日本の老舗企業の特徴です。

 

 なぜ日本は世界一の老舗大国なのか!?

 

日本には創業1000年以上の企業が7社、500年以上が32社、100年以上が3万社近く存在しているといわれています。

 

また、創業200年を迎えている企業が1,200社、そして創業300年を超える企業が600社程度。さらに、創業400年を超える企業が190社、創業500年を超える企業が40社あります。

 

実は日本は、世界では考えられないくらいの長寿企業大国です。世界全体で見ると、創業200年を超えた会社の40~45%が、日本に存在していることが分かります。

 

企業長寿大国”である日本。世界と比べて、日本には業歴の長い企業が多く存在し、毎年1000社以上の企業が創業100周年を迎えその数は年々増えています。第二次世界大戦といった“戦争”、バブル崩壊やリーマン・ショックなどの“金融・経済危機”、阪神淡路大震災・東日本大震災といった“災害”など、老舗企業には幾多の困難を乗り越えてきた強さがあり、企業理念や経営方針、危機管理対策には、学ぶべき点が多くあるのではないでしょうか?

 

 

老舗大国は、家訓大国

企業の寿命は30年ともいわれる中、いかに老舗企業は、マーケットという荒波を渡ってきたのでしょう。その共通項を探ると、老舗企業には、いくつかの特徴があります。 その1つが、「家訓」の文化です。

 

「家訓」は、事業承継のリスクや、マーケットの変化に順応するための戒めを今に伝える知恵であり、多くの老舗企業や長寿企業が、こうした秘訣にもとづいて事業の承継を進めています。 創業200年をこえる老舗企業の4割に家訓があり、口伝を含めれば7割の会社に、なんらかしらの「戒め」が伝えられています。

 

世界一古い企業「金剛組」

大坂に本社をおく、金剛組は、聖徳太子にもゆかりの深い企業で、1400年を超える歴史があると言われています。その金剛組には以下のような家訓が伝えれれているそうです

 

・お寺お宮の仕事を一生懸命やれ

・大酒はつつしめ・身分にすぎたことをするな

・人のためになることをせよ                       

 (金剛組『家訓』)

 

しかし、 金剛組は昭和に入り多角化をすすめ、売り上げを伸ばしたものの、その後の不況で倒産し会社更生法の適用をうけることとなりました。家訓を破った罰なのか、神社仏閣に特化してきた金剛組が多角化に挑戦したことで、なれない入札や民間の仕事に振り回され債務を増やす結果になったのです。

 

はからずも先祖からの戒めを守れず会社更生法の適用となった金剛組。しかし、そんな金剛組を救ったのも、長年つみかさねてきた「信用」という名の財産でした。金剛組が担ってきた有形無形の歴史的な財産を惜しむ声が多く、同業他社から、スポンサーの申し出が相次ぎ、現在では、再建にめどをたて、新しい歴史を刻んでいます。

 

 変わらないために変わる

俳聖・松尾芭蕉の言葉に「不易流行」というものがあります。「流行」とは、ファッションという意味であり、一時的なはやりです。経営の世界にも、さまざまな流行があり、挙げればキリがありません。一方、「不易」というのはコンスタントという意味であり、時代が変わっても変わらないものです。

 

経営学者のドラッカー博士は、

「経営とは顧客創造である。顧客創造とはマーケティングとイノベーションである」

と断言しています。

 

この言葉は、今日の経営にも見事に通用するメッセージです。 過去、バブルの時代には、土地やゴルフ会員権を買うことが「流行」しました。しかし、大企業をはじめ多くの経営者が痛い目にあっています。経営者は、流行にやみくもに飛びついたり、溺れてはいけません。一方、「不易」のために、変わらないために変わるという柔軟性を持つ必要もあるのです。

 

一般に考える「老舗」のイメージは、頑固に昔ながらのやり方を貫き通すといったものではないでしょうか?しかし、データをとると、実は、老舗企業の半数超は主力事業を変えていることが分かっています。仏具をつくってきた老舗企業が、半導体部品で世界トップシェアとなっている福田金箔工業のケースや、田舎の足袋屋さんから、転身し世界一のタイヤメーカーになったブリヂストンなど、その多様さと、しなやかなこそが、老舗の底力であると断言できます。

 

反面、「家訓・社是・社訓等」は約4割の企業が創業以来変えていません。自らのアイデンティティーともいえる家訓・社是・社訓は大切に代々引き継がれ、販売方法や、場合によっては主力事業は時代の変化に合わせて変化していく、という老舗企業のしたたかさが、お分かりいただけたでしょうか?

 

老舗は家訓・社是・社訓を大切にする

老舗企業の8割は家訓をもっています。帝国データバンク史料館では、2008年に老舗企業4,000社に対してアンケート調査を実施しました。以下、その調査結果を引用して老舗企業の特徴を紹介しています。

 

創業30年で99%の会社が倒産するなか、一方で100年をこえる企業が誕生する背景には、企業を永続するためには、、羅針盤とも言うべき経営指針、共通の価値観が必要だということが分かります。老舗企業に伝わる「家訓」「社訓」は、まさに経営指針そのものです。

 

一例をあげれば、「賞取りに走らず、品質を保つ」(清酒製造)、「作り手こそ真の使い手であれ」(陶磁器製造)など、品質に対するこだわりを感じさせる家訓や、サービスについても「喜ばれる楽しい旅のお手伝い。お客様は我々一人1人の恩人である」(旅館・ホテル)といったように顧客最優先の徹底やお客さまへの感謝の気持ちを伝えることを家訓としているものが見られます。

 

家訓、社訓、社是では、組織人、商売人としての心構えを説く内容が多く見られ、顧客からの信用、信頼が重んじられていることがわかります。また、「投機、相場に手を出すな」(酒小売)、「保証人は引き受けるな。選挙は出るな。政治家になるな」(清酒製造)といった具体的なものも見られます。

 

 老舗企業の場合、事業の拡大よりも事業の持続性を重視する傾向も特徴です。次世代に事業をしっかりつないでいくこと、存続させることを何よりも優先させるのです。老舗社長の中には、老舗企業の社長を駅伝のランナーに例えて、「先代から受け継いだたすきをかけて事業を行い、次世代にまたたすきをバトンタッチしていくのが自分の役割です」とおっしゃる方もいます。 .

   

老舗の強みについてたずねたところ、「信用」と答えた企業が7割超とダントツでトップとなりました。以下、「伝統」「知名度」の順で続きます。長年の業歴に裏打ちされた無形の財産が老舗企業の強みであることを自覚していることがこの結果からうかがえます。

 

次ぎの100年へ。。。

老舗企業・・・とはおこがましいものの、家訓二ストの経営する株式会社興醸社は、令和元年10月に創業70年。前身の幡庄醤油店からは、110年を迎える節目の年となりました。多くの老舗企業がそうだったように、弊社も時代にあわせ本社や商いを変化させ、今に至っています。ただし、華麗な転身?とは名ばかりで、100年をこえる決算を迎えるその度に、歴代の社長たちは、歯をくいしばり泥水をのむ想いで、100年という時を刻んできました。

 

創業したての社長さんが迎える1日目の朝も、興醸社が迎える朝も、もちろん創業300年をこえる会社の朝も、1日は平等にはじまり、平等に終わります。

 

変わらないために変わる。では、変えてはいけない一点とはなんなのか?自戒をこめ、忙しさにかまけて、一番大事なことを忘れてしまう社長さんが多いのでないでしょうか?世界に誇る老舗大国・日本。その多くの企業が苦しみ、そして経営の羅針盤にしてきた「家訓」「社訓」のなかにそのヒントが隠れています。本ブログのなかで紹介する企業の歴史や理念のなかで、御社の成長に寄与する「種」をみつけていただければ幸いです。