京都「福寿園」(伊右衛門)の家訓

 

 

 

 

 

 

 

 

■福寿園 家訓 

「無声呼人」

意:徳ある人のところには、呼ばれ無くても人が集まる。

 

大阪・神戸に通じる木津川の船着場として、また大和・伊賀街道の交叉地として諸物の集散地であった山城国上狛(現京都府木津川市山城町)に福井伊右衛門により茶商とて創業。老舗企業でありながら、平成16年には、サントリーとコラボレーションを実施、現在、伊右衛門のブランドとして、全国に名声を轟かせている。

 

■老舗がつくってきた風景

 

「福寿園」は、創業1790年の京都を代表する老舗企業の1つです。 大阪・神戸に通じる木津川の船着場に、福井伊右衛門が、茶商とて創業。老舗企業でありながら、平成16年には、サントリーとコラボレーションを実施、現在、「伊右衛門」のブランドとして、全国に老舗の味を提供しています

無声呼人とは、「徳があるひとには、呼ばれなくても人が来る」という意味です。 家訓二スト風に解釈すれば、「正直な人生には、幸福が勝手に舞い込んでくる」という意味になります。激変する社会環境のなかで、長く商いをつづけていくためには、たくさんの苦労があります。そんな苦労を乗り越えるため、200年にわたって受け継がれてきたのが「無声呼人」という教訓になります。

 

 

■老舗大国、日本の秘密

100年を超える老舗企業の中で約4割が名文化された「家訓」「社訓」をもち、何かしらの口伝をふくめると約8割の企業に価値観を継承してきた家訓が存在しているそうです。家の歴史は特別なものでなく、家族の歴史でもあります。子孫繁栄をのぞむ素朴な気持ちが家訓となり、先祖代々受け継がれていくもので、これは商売の有無にかぎらず、普通の家族でも取り入れていただきたい習慣です 。

 

日本には、100万社の会社が存在しており、内、創業200年以上の会社が約3000社存在していると言われています。日本人には当たり前のように感じる老舗企業は、世界では稀な存在であり、他の国と比べても、2位のドイツには800社、3位のオランダには200社、アメリカには14社、中国には9社、という数字からも比較しても、突出した存在です。

 

老舗企業は、長く続いてきただけでなく、それだけ社会に必要とされてきたという意味です。 あなたの家も、子孫繁栄を願い、100年、200年つづく「家訓」をおつくりいただくことをおすすめします。

息子さん、お孫さんと価値観が継承され、100年後、1000年後のご子孫が大きな企業を経営しているかもしれません。どんな老舗も、最初は家族経営です。あなたも家訓を通じて、未来の老舗をつくってください

 

 

 

 

「無声呼人」

(福井家家訓)

 

 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160523-00018072-president-bus_all&p=2

  

福寿園会長 福井正憲

同志社大学卒業後、1958年福寿園入社。6代目園主で父親の福井正巳初代社長の死去で、当時32歳の兄・正典氏が社長に、28歳の正憲氏が専務になり、兄弟で経営の舵取りを始める。90年に社長、13年より現職。

 

 

■緑茶・伊右衛門の福井家 家訓「儲けるつもりで損するのが商売」

 

当初なぜ、ペットボトル「伊右衛門」を断った? 

 

 福寿園は今年で創業226年目、福井家は創業者の福井伊右衛門から数えて、私で8代目になります。

 

 創業の地である京都・山城は、もともと伊賀街道と奈良街道の交点で、名古屋、大阪、京都、奈良のちょうど交差点に当たり、交通の要衝として諸物が集まりやすい土地でした。貿易でも“東の神戸”といわれるくらい繁盛したことで、お茶も集まってきたのです。

 

 もともと創業者の伊右衛門は綿など諸物を扱っていましたが、お茶一本に絞り商いを拡大させてきました。ただ、福井家の家訓「無声呼人」、文字通り、「声なくして、人を呼ぶ」を最初に誰がいつ掲げたのか正確にはわかっていません。親父もこれが家訓だと聞いていたようですが、早くに亡くなったので、細かい話は聞けませんでした。

 

 戦後、バナナの叩き売りというものがありましたが、そうしたかけ声で売るのではなくて、良いものは自然に売れていく。逆にいえば、徳を積むこと、自分を磨くことによって人が集まる。お金を儲けるというより、商品にも徳や品格が必要であり、それがあれば、自然と商売は成り立つという意味が込められています。

 

 そして、もう1つの家訓と言うべきものが、「つもり十訓」です。「儲けるつもりで損するのが商売」「あるつもりでないのが財産」「ないつもりであるのが借金」「飾るつもりで剥げるのが嘘」……と私の寝室にかかっていたので今でも簡単に暗唱できるほどです(笑)。これは社員にも読ませており、「無声呼人」と一緒に社員手帳に載せています。

 

 

緑茶・伊右衛門の福井家 家訓「儲けるつもりで損するのが商売」 

サントリーと共同開発した「伊右衛門」。創業者の名前を商品名にする案には、最後まで悩んだ。シリーズの茶葉やティーバッグは福寿園のグループ会社で販売。

  

 実はこうした家訓はすべて「今日の利益のためよりも、明日の利益のために何をしたか」ということを実践するためにあるといっていいのです。サントリーさんから最初に「伊右衛門」のお話をいただいたときも、一度断りました。我々は家業でお茶屋をやっていて、事業のサントリーさんとは違う。私たちにとって大事なことは、のれんを守ることであり、次の時代に引き継ぐことです。私だけが思い切って、好き勝手するわけにもいかないのです。当時、うちはどちらかといえば贈答品がよく売れていましたから、有名になるということは品格を下げることにも繋がりかねなかった。

 

 私は「ブランドは消耗品である」とよく言うんですが、ブランドは守っていてはいけない。育ててこそ、ブランドの価値が出るのです。ただ、広く使われるとブランドの効果はそれだけ薄くなり、大衆化してしまう。だから、ずいぶん悩みました。仏壇や墓にも参りました。ご先祖様の「伊右衛門」という名前を使うということは、本来最後の手なんです。それは先祖からの歴史を全部懸けるということですから。

 

 そんなとき福寿園の歴史を振り返っていると、その時代に価値ある企業であったからこそ、生き残ってきたのだということを再認識しました。単に守るのではなく、その時代に価値あるものを提供してきたからこそ今日がある。

 

 うちもお茶屋で初めて、缶ドリンクを出した経験がありますから、そのときからペットボトルの時代になることはわかっていました。「ペットボトルが売れるからやりましょう」だったら、うちがやる必要はなかった。でも急須離れがあって、「急須で出すのに近い味をペットボトルでも出したい」というお誘いがあった。だったらやりましょうと。

 

 でも、私は「二兎を追う」のが好きなんです。経営判断において2つの選択肢があった場合は、必ずどちらも正しいんです。1つだけ正しいということはない。経営には常に複数の案があるということです。だから、どちらを選んでも正しいわけです。「伊右衛門」をやって良かったし、やらなくても良かったかもしれない。どちらも一緒です。成功するまでやればいい。

 

 

なぜ、宇治茶を売りに行かないのか?  

 だから、事業は一度決めたら途中下車できない。例えば、うちでは10年前から観光事業をやっていますが、やはり時間はかかります。始めたのは宇治茶も「眺めてもらって、カネを落としてもらい、帰ってもらう」時代に来ているからです。今は宇治茶を売りに行ったらダメ。買ってもらうだけでもダメ。それはもう通用しないのです。

 

 私は商売では一切手形を出していません。すべて現金決済です。しかもむやみに事業も拡げない。お金のあるだけ、銀行が貸してくれるだけの範囲で仕事をしています。

 

 資産運用についても親父は、自分では株をやりませんでした。それはお茶に相場があったからです。お茶自体が、時期によって上がったり下がったりした。だから、資金的にも株を考えている余裕がなかったんです。むしろお金があったら、お茶で勝負したらいいということです。だからこそ、万が一のときのためにも、私たちの代で「資本を蓄積しよう」がある社是を作った。こんな言葉を入れた社是は、ほかの会社にはないでしょう。

 

 福寿園には200年以上の歴史があるわけですが、やはりサバイバルできた一番の要因は、その時代に価値あるものを提供してきたからです。目先が利くというよりも、その時代に存在価値ある企業として生きてきた。私が何かを判断する際も、こうした歴史が一番参考になります。

 

 私のところには今も様々な会社からビジネスの誘いがやってきます。では、そのときの判断基準とは何か。やはり会社を存続させるということです。それは死守しなければなりません。そのために、先行して何らかの備えをしておく。だからこそ、「今日の利益のためよりも、明日の利益のために何をしたか」が一番なのです。それは歴代の経営者たちも実践してきたことです。自分だけのためにするのではなく、次の時代のために何をするのかが常に念頭にある。

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  もう1つ大事なことは、お金を儲けようとあまり思わないことです。ほとんどの人は、ビジネスに敏感で、商いで儲けようとする。でも、父も私たちも、お茶で儲けようという発想はほとんどありません。むろん損するのは嫌いですが。商売は金儲けのためにするのではありません。社是にもあるように、社会のために何をするのか。社会に貢献しなければならない。私はそれが人間の生きがいであるし、そのプライドが大事だと思っています。

 

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▼福寿園社是

信用を蓄積しよう

得意先を蓄積しよう

技術を蓄積しよう

人材を蓄積しよう

資本を蓄積しよう

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▼つもり十訓

多いつもりで ないのが分別

あるつもりで ないのが財産

ないつもりで あるのが借金

深いつもりで 浅いのが知恵

浅いつもりで 深いのが欲

高いつもりで 低いのが見識

低いつもりで 高いのが腰

儲けるつもりで 損するのが商売

飾るつもりで 剥げるのが嘘

隠すつもりで 顕れるのが悪事 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■家訓づくりプログラムの誕生秘話

 

※画像は、福寿園の社長を務められる、福井正興先輩と、幡谷の2ショット写真です

 

福井先輩は、2011年日本青年会議所の会頭を務められ、幡谷も1000人を超える出向者の一人として、運動展開のため、汗と涙と、多少のお金を?ながしてきました。

 

当時、与えられたミッションは「徳溢れる心を醸成しろ!」というもの。

あなたは、「徳」をどう説明しますか? 少し詳しい人なら、仁とか、義とか・・・ しかし当時の僕には説明すらできませんでした

 

寄らば大樹の陰。すがりつくような気持ちで、「徳」という難しい概念を、福井先輩の家業にもつたわる「家訓」をつかって説明しようしたものが「家訓づくりプログラム」の誕生のきっかです^^

 

開発当時の2011年には63か所でのセミナーを成功。その後も年間30回、合計180回ものオーダーを賜り、16年中には1万人をこえる人気プログラムとして、その歩みを続けています。

今に続く「家訓づくり」と「幸せを招く家訓のつくり方」の誕生には、福井先輩と、福井家に伝わる「家訓」がありました。

 

家訓づくりは、世界平和を実現するコンテンツです。

ということで、ノーベル平和賞受賞の際には、福井先輩への恩返しとして、ストックホルムに伺い、檀上にのぼることを約束します!

 

 

■福寿園家訓も収録! 大人気・家訓ブログが本になりました!

 

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“家訓のスペシャリスト”の幡谷哲太郎氏が、

初めての書籍『世界一簡単な「幸せを招く家訓」のつくり方』を発売~叱らない、見守る子育ての極意を教えます~

  

■書籍概要

書籍名: 世界一簡単な「幸せを招く家訓」のつくり方

著者 : 幡谷哲太郎

発売日: 2015年6月1日

出版社: セルバ出版

価格 : 1,600円+税

URL  : http://www.amazon.co.jp/dp/4863672063